チラ裏

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4人が5人になった話

DISH//は5人になった。

グループの節目となる出来事といえば普通 解散や脱退のほうがメジャーだと思うけど、DISH//は増えた。1月1日、恒例になりつつあるDISH//日本武道館ライブの日だった。家族と過ごしたい人も親戚の集まりを蹴って来る人も少なくないはずだし 私もその1人ではあったが、もうそれは義務のように九段下へ向かった。この元旦の過ごし方ももう3回目である。

 

彼らは昨年結成から5周年を迎えた。メンバーは中学生から高校生に、高校生から大学生や社会人になり、その変遷を私はオタクとしてリアルタイムで追ってきた。最初からではないけどそれなりに思い出ができるほどには共に過ごしてしまったし、はじめは楽器を持って踊るエアバンドだったのが メジャーデビューした2013年クリスマスのZepp tokyo公演のアンコールでは、楽器にアンプが繋がれ DJ卓にMacBookが光っていたことが今でも忘れられない。生演奏の音はスッカスカだったけど、ちょっとずつでも彼らがマジで弾けるようになってたことや、本当にバンドとして演奏してみたいって思うようになっていたこと、音楽に真剣に取り組みたいと思ってくれたことが、多分私は嬉しかった。

実際に弾きながら踊れるようになったのが去年の話だから、ダンスロックバンドの完成までに2年半はかかっているわけですけど。他にもいろいろあったけどどうでもいいから割愛しますね

今年の武道館ライブは、去年のライブが楽しかった記憶は幻なのか?と疑いたくなるほどの久々に消化不良を感じるものだった。お金を払って不愉快な思いするくらいなら来なければいいのだが、結局来ているしこれからも行くのだろうと これまでにも思ったし実際これからも行くだろう。きっと私の中でそういうコンテンツとして収まってしまっている。

本編が終わり、友人と文句を嘆いていたらアンコールに応えてメンバーが再度登場した。兼ねてから予告されていた重大発表だった。真剣な面持ちで重大発表の予告をされていたのも、心からライブを楽しめなかった理由のひとつかもしれない。そしてモニターには新メンバー加入の文字、しかもそのメンバーとは去年解散したカスタマイZのドラム・泉大智くんだった。

こうして書き出すことで現実と向き合うのは非常につらい。全部夢じゃなかったのだ。私は今までカスタマイZの現場にも足を運んでいたし、カスタマイZのライブはいつも楽しかった。夏の解散ライブでは、ハマと吾郎は悔いはないような表情で最後までやりきっていて、大智はきっぱりしたコメントを残し、尚呂己は泣いていた。尚呂己はあの解散ライブで、唯一、解散したくないと言ってメンバーの胸で泣いていた。私は半年前のあの光景を忘れられないまま、新年を迎えて元旦の武道館のアンコールで発表を受けて、真っ先に尚呂己は?と思ってしまった。あの中で大智だけがこのステージに立っているのを見て、カスタマイZは本当に解散してしまったのだと実感せざるを得なかった。

大智がいる5人のDISH//は、あまりにも自然にパフォーマンスしていて逆に不自然だった。それは不自然さがあるのではなく、その光景が不自然でなければならなかったのだと思う。

4人で横浜スタジアムの夢を叶えようって 何度も何度も誓い合っていたことを思い出して、私は座り込んでぼーっとステージを眺めることしかできなかった。4人で今まで5年間も活動してきて、なぜこのタイミングでメンバー加入に至ったのか、なぜ大智だけなのか、説明もないままライブは終わり、私は友人と交わす言葉も少ないまま、さっさと帰路についた。初めての武道館公演決定が発表された3年前の野音でも、悪い大人のシナリオ通りに大泣きした彼らがそれぞれ吐露したコメントに衝撃を受けすぎて 帰りの道中がお通夜状態だったことを思い出した。またこれか。いつだって彼らは大人の言いなりで、そしていつだって私たちはその様子を見ていることしかできないのだ。そうして4人のDISH//はこの日死んだ。誰が何と言おうと、本人たちがどう言おうと、4人のDISH//はもう戻ってこない。

その日の彼らのブログは、まあそれぞれ思い思いに書かれていて、それはメンバーによっては読んでいて複雑な気持ちになるものもあったがそんなものはオタクの傲慢だ。わかってはいるが、流石に落ち込んだ。君らのことを好きで応援してきた人たちが、どんなに悲しんでいるかくらいは、想像してほしかったなとは思う。

加入の経緯についてはこの日終演後に発売された雑誌に書いてあった。グループにおける大事な出来事の詳細を、追加でお金を払わないとわからないなんて舐めている。早速翌日渋谷HMVでイベントを開催するらしい。武道館にオタクが集まっていたのに何故あの場でやってくれなかったのか。舐めている。HMVで限定発売された東京バイブレーションは今まで音源化されていなかった楽曲で、今まで聞いていたものとはむちゃくちゃ異なった音源として1枚1800円という高単価で商品化された。3形態同時購入で、イベント参加券の抽選に参加できるらしい。レギュレーションが異様に高いし、ここにきて抽選かよ…舐めている。しかもいざ購入したらハズレ無しかよ…ダサいこといつまで続けてんだよ…。そうはいいつつ結局来ているのだから、本当に私はいいカモだ。そうまでしても、本人たちの声が聞きたくて、行かない選択肢がなかったのだ。逆に言えばオタクというものは厄介だ。

トークイベントでは大智が加入した経緯をザッと話された。私は5人になってしまったDISH//を目の前にしてどんな表情をしたらいいかわからず、ただ泣いた。彼らより大人なのに、この状況がやりきれなくて泣くなんてだいぶアレだがそれくらい4人のDISH//を好きで期待していたのだから許してくれー。あんな狭い場所でメンバーには申し訳なかったが、涙が止まらなかった。こんなの訳わかんないなあって思ったし、4人のDISH//をもう見れないのかあって思って悔しくなった。誰のせいでもないのはわかっていても悔しかった。柊生が武道館ライブの本編ラストの変顔でバイバイでぶわっと泣いていたことを思い出した。なんでこうなってしまっているんだろうって考えながら、またぼーっと座って見ていた。詰まる所、4人の彼らがもう見れないことのショックももちろんあるが、4人であることを捨ててまで変わろうとした そうしなきゃいけないと4人が結論を出したことが悲しかったのだ。4人のDISH//を信じていたのに、どうして?って思ってしまった。そんな状況でメンバーとハイタッチの特典って、運営はマジで頭イかれてると思ったし接触させとけばなんとかなるとでもまだ思われているのか…と絶望したし、いつまでも足元見られてるんだなあ…と、それでもここに来ている自分に嫌気が刺した。

3日後の1月5日、5人体制の初めてのライブ 試食会があった。昨日の今日で落ち着かないままなのに また私は結局行っていた。5人の彼らは、やはり今まで通りのパフォーマンスをしていだが中でも大智のドラムはやはり上手かった。DISH//の曲に合っているし小さな身体で力強い音を出している大智のドラムは好きだ。まだ見慣れない光景だったけど、これで彼等が目指す夢にはきっと近づけているのだろうと少し楽しみな部分もあった。


年始の1週間でどれだけのことが進んだのだろう。私が見てきた男の子のDISH//は、知らぬ間に 働く男になっていた。ずっと見てきたつもりだったのになあ。部活動みたいな意識で始めた仕事で、いつの間にか本気で高みを目指そうとしているのだ。今まで応援してきたオタクがどれだけ悲しもうが、怒りをぶつけようが、それがメンバーの決めたことなのだ。4人はそのままに 夢を叶えるためのテコ入れとして選んだ選択が4人を捨てることだったのだと思う。また大人の言いなりなのかもしれないが、彼らだってもう大人で これは彼らの決断であることに変わりはない。どんなに私が悲しくてムカついてめそめそ泣いたって、彼らは夢を叶えるために5人でステージに立ち続けるだろう。売れたいってことは、もう自己満足だけではない ものづくりをしていくと決めたということだ。

オタクとしてこの変化を受け入れるとか受け入れないとか話題になるけど、それでいいのだろう。我々は結局消費者でしかなく 行くも行かないも最初から自由なんだと今更ながらに思う。


推し贔屓はしたくなかったけど、柊生くんと昌暉くんは、最初 匠海にメンバー加入の件を聞いた時 4人のDISH//が終わってしまうことに不安があったとブログにあり、それは少しでもオタクのことを思い出してくれていたなら嬉しいなあと思った。柊生くんはトークショーで「5人になったDISH//のことも 変わらず愛し続けてください」と言い、その愛の深さに改めて本当に優しくて人を愛することが上手な人なのだなあと思って私はまた泣いてしまった。柊生くんがいるならこのグループは大丈夫かもしれないなって思えるし、また推しのことを信じるしかなくなってしまった。彼のそういうところが私は好きなのだ。好きだから期待してしまう。好きって重い。重いしまたあーだこーだ言うのだろうけど私はまた現場に行くのだろう。

結局私は全部受け入れられるようになるのか、いつかは5人の彼らに見慣れることがあるのか、何もわからないしどうしようもないがきっと現場に行く。いいカモだと分かっていてもオタクというものは本当に厄介だから仕方ない。

 


4人だったころの彼らを自分の中できちんと終わらせるための儀式としてまとめました。ここまで読んでくださりありがとうございました!